産業廃棄物収集運搬業(積替・保管を除く)の手続きについて基本的な疑問を産業廃棄物収集運搬許可専門の行政書士が解説していきます。

基本的な疑問

  1. 許可が必要か?
  2. 普通産廃許可と特別産廃許可のどちらが必要か?
  3. 水銀産業廃棄物、石綿含有産業廃棄物とは?
  4. 申請から許可までの期間は?
  5. 申請手数料(法定費用)は?

まず、廃棄物とは何かについて確認しましょう。廃棄物処理法で定義される廃棄物とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、糞尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物または不要物で、固形状または液状のものを指します。放射性物質及びこれによって汚染されたものは除外されます。

廃棄物の定義

  1. 不要物: 占有者(所有者ではありません)が自ら利用できない、または他人に売却できないために不要となったもの。これに該当するか否かは、物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無、占有者の意思を総合的に判断します。有償で売却される場合は基本的に廃棄物に該当しませんが、形式的かつ脱法的な有償譲渡は廃棄物として扱われます。
  2. 固形状または液状のもの: 気体状のものや放射性物質及びこれによって汚染されたものは廃棄物から除外されます。工場や自動車から排出される排ガス等は廃棄物に該当しません。ただし、放射性物質で汚染されたもののうち、特定の条件に該当しないものは廃棄物とされます。

産業廃棄物と一般廃棄物の違いとは、 廃棄物は産業廃棄物と一般廃棄物に大別されます。一般廃棄物の処理責任は市町村、産業廃棄物の処理責任は排出事業者にあります。

廃棄物の分類

  • 産業廃棄物: 事業活動に伴って工場や事務所などから生じた20種類の廃棄物。
  • 特別管理産業廃棄物: 爆発性、毒性、感染性などの危険性があるもの。
  • 一般廃棄物: 産業廃棄物以外の廃棄物。例:レストランからの残飯、造園業者からの剪定枝。

産業廃棄物の具体例

  1. 燃え殻
  2. 汚泥
  3. 廃油
  4. 廃酸
  5. 廃アルカリ
  6. 廃プラスチック類
  7. ゴムくず
  8. 金属くず
  9. ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず
  10. 鉱さい
  11. がれき類
  12. ばいじん
  13. 紙くず
  14. 木くず
  15. 繊維くず
  16. 動植物性残さ
  17. 動物系固形不要物
  18. 動物のふん尿
  19. 動物の死体
  20. その他特定の廃棄物

特別管理産業廃棄物の具体例

  • 引火性廃油
  • 腐食性廃酸、廃アルカリ
  • 感染性産業廃棄物
  • 廃PCB等

許可の種類

  • 普通産廃の許可: 特別管理産業廃棄物以外の産業廃棄物を取り扱う場合に必要。
  • 特別産廃の許可: 特別管理産業廃棄物を取り扱う場合に必要。

申請から許可までの期間は申請から許可までの標準処理期間は、どの自治体もだいたい申請受理後60日程度です。

許可の有効期間は産業廃棄物処理業の許可の有効期間は5年(優良産廃処理業者認定制度に係る認定業者は7年)です。更新許可は、前回許可の有効年月日から5年目の前日に満了します。

産業廃棄物収集運搬業許可の取得に関して、質問や不明点があれば、お気軽にお問い合わせください。
当事務所、YAS行政書士事務所は、産業廃棄物収集運搬業許可専門のスタッフがスピーディーかつ正確に申請から許可取得まで完全サポートいたします。